hatena@raf00

@raf00のはてな出張所

第136.5章1節から

136.5:1 恵み深いはてなに感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:2 国産WEB企業の中の国産WEB企業に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:3 ブログ会社の中のブログ会社に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:4 ただひとり/驚くべき変な会社を運営する方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:5 英知をもってタイムマシン経営でいろいろなパクリを造った方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:6 日本で最初のブログを作ったんだけど、なぜか2012年にまたブログ宣言した方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:7 大きなネット論争の元を造った方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:8 マッチョをつかさどるダンコーガイを造った方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:9 ウィンプをつかさどるありむーとかいろいろを造った方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:10 ベストセラー作家の要求を無視しきった方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:11 非モテたちをそこから導き出したように見えたけどやっぱりだめだった方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:12 力強い手と腕を伸ばしてたった一つの冴えた方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:13 葦の海を二つに分けるための10の方法を編み出した方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:14 はてなアイドルたちの中を通らせた方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:15 モー娘。ファンのその軍勢を/ダイアリーの海に投げ込んだ方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:16 京都大阪間をママチャリで行かせた方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:17 強大なセキュリティ的にヤバめの件を討った方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:18 力ある王たちをDisって「また俺たち勝っちゃった」方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:19 はてなボトルを滅ぼした方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:20 わんわんワールドを滅ぼした方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:21 彼らの動画をリィモとして与えた方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:22 すべて肉なる画像スレ的な糧を与える方に感謝せよ。慈しみはとこしえに。
136.5:23 犬に感謝せよ。慈しみはとこしえに。

はてなtouchをいれてみたものの…

最近全然書いてなかったわけですよ。

ひとつの事をじっくり煮詰めて考える余裕もなかったし、Twitterに切れ切れと考えている事を出してしまっていたし。

マイクロコンテンツ化によって、ジャストアイディアな色々を投げる事はできるようになった。それをみんなで寄ってたかってコメントするのも様々な手段が用意されてる。
じゃあそうした進化によって僕らの頭は整理されたか、知識が集積したか。
と、考えると決してイエスとは言えない。

長文ベースに戻るべきかもしれませんね、僕ら。

Re:日本はあらかじめ『意見の正当性』が『空気』『世間』によって決められており、そこから外れた意見は『意見』として考慮されない社会なので、オタクは常に負けを確約されている

世界のはて
Masao_hateさんのエントリに対するコメントが長くなってしまったため、こちらにて。


外の人間たちの言う「オタク」がいかに僕たちの偏った部分だけをなぞっているものか、いかに適当なイメージで全てのオタクを語りきったつもりになっているかを、長くオタクとして過ごしている僕たちは知っています。
一方で、外の人間がまだ気付いていない「オタクが抱える深刻なコンプレックス」や、僕たちが起こしてしまいかねない危険な兆候・リスクも僕たちは知っています。少なくとも知れる場所にいます。そして僕たちが楽しんでいる間、外の人間たちが「実際僕らをどう見ているか」について僕たちはあまりに知らなすぎます。外からの無自覚なオタクバッシングと同じくらいに。また「オタク」と一括りにするにはあまりにも数が増えすぎ、多様化しすぎています。


僕たちが愛する対象は一般人から見ればどれだけ言葉を尽くそうと理解の得られにくいものです。得られにくいからこそ人はオタクというレッテルを貼ります。
僕たちはかつてそれを学んでひとつのスタンスを生み出しました。「理解しなくてもいい。僕らはひっそりやるんで、僕らの世界でやるんでせめても見逃してくれよ」と(宮崎事件やコミケ幕張追放事件からのスタンスですね)。
それによって偏見を取り去ることはできませんでしたが、僕たちは僕たちに必要な多くの文化を残すことができました。コミケ然り、(当時と比べてもさほど劣らない)自由な表現然り。


しかしそれから20年、僕たちは自身が考えている以上に大勢となってしまいました。「ごく少数の人間のやっていることだから見逃せよ」と言える規模ではないことはコミケを見ても秋葉原を見ても感じられますし、「嫌なら見るな」というにはあまりにもいたるところに姿を表しすぎています。表現は過激化・突出化を続けています。無自覚な状態でオタクになれる基盤ができたことで、外だけでなく中での問題が発生している状況もあります。
またこの20年は悪い点だけではありません。価値観の(半ば無責任でもある)多様化や、僕たちの対象であるゲームやアニメのうちいくつかが広く一般に受け入れられたこと、僕たちが大勢となったこと、世代が進んだことで、かつてほど頭ごなしに存在を否定されることが少なくなった側面もあります。
そんな今の状況に対して、僕たちオタク自身が無自覚にすぎるというのは、この数年強く感じ続けているのです。


僕たちは僕たちオタク自身を知らなすぎます。言及されているとおり僕たちが世間に与えてしまう影響も過小評価しすぎています。自身が知らないことを、目を背けていることを、どう外の人間に対して伝えていけるのか。強い懸念を感じています。
今、そんな状態で正当性のぶつけあいをするのかと。10年先の僕たちの文化を「守る」ことを忘れて、「表現の自由」という一本槍で闘おうとするのかと。


僕たちは今岐路に立たされているのだと感じています。20年かけてちょいとタガをはずしすぎたことを強く感じています。僕もこの文化で育てられ、恩を感じていて、これからもこの文化が続くことを望んでやみません。ことに完全に飽和状態であるコミケが10年後も残っていてほしいと願っています。だから「守らなきゃ、考えなきゃ」と思っています。

(注

非実在青少年についてのスタンスは各所で明確にしているものの、このエントリだけを見るとあたかも賛成しているように見られかねないので改めて。
あの法令は一言、言語道断であると思っています。あれの施行によって実際に制限されるものは多くないだろうと思いますが、あれが与えるイメージの強さ身勝手さはとんでもない。またコミケをピンポイントに狙い撃たれそうな点がどうにもまずい。というわけで絶対に阻止しなければなりません(僕も反対の意を本籍地にメールをしました)。
しかし、冷静に見たときに現在のオタク業界はタガがはずれてしまって危険な状態にあると思っています(本文で触れたとおり)。これはオタク業界内部で考えていくべき課題であると考えていますが、「表現の自由」というただその一点しか我々に言うことがないのなら、外から冷や水をかけられるのもやむなしでないか…と感じているのも偽らぬところであります。

TRPG文化における男女問題

はてなダイアリー

うおーちょうなつかしいー関連した話題いっぱいあるじゃーんっていうか最近俺ビジネスから100万光年関連エントリばっかりじゃね?みたいなことを思いつつ、今週は月曜から日曜までみっちり仕事に仕事に実家の事情に大変だったのでがっつり言及できる体力がねえ、というわけでTRPG女性問題についてのあれこれを五月雨に書き殴って寝るぜ、みたいな。

コンベンションにおける男女混合TRPGの法則

ってのを先週末にTwitterに投げたりした。マーフィーの法則っぽく現実を多分にデフォルメしすぎているが、まあ何十回もコンベンションをしてきた中で、デタラメとは言えないくらいの精度はあり、事前に気をつけていた法則だよね。


法則1:男子複数名と女子1名の組み合わせの場合、男子が女子に構い過ぎてゲームにならない
法則2:男子複数名と女子2名以上の組み合わせの場合、女子2名が絡みすぎてゲームにならない
法則3:女子GMと男子PCの組み合わせの場合、PCのトリッキーな行動にGMが対処しきれない
法則4:コンベンションで「じゃあ女子別卓!」とすると周囲の卓が女子卓ばかり見ていてゲームにならない

TRPGにおける固有の男女問題

男性が育てた文化だから…といった情緒的なホモソーシャルだけでない女性排斥の要因を持つのもTRPGの特徴だ。


TRPGというのはプレイヤーが自らの分身または手駒としてキャラクターを用意するのだが、男性プレイヤーが女性キャラクターを持つケースが非常に多い。TRPGの昔からMMOの時代まで欧米人に「異性キャラを使うプレイヤーが多すぎる日本は異常」と言われたり、稀にこのあたりの論議が起こることはあるものの、別に特殊なこととして扱われることではない。
が、女性がセッションに参加した場合、これが問題になってくる事がある。「リアル女子がいるのに野郎が女性キャラを使うのは変・恥ずかしい」「リアル女子が男が演じる女性キャラの行動にケチをつけてきた」「やっぱTRPG時の究極の飲み物はライフガードっしょ」「痴女キャラが使えないじゃないか!」、またGM側で用意したNPCに対して「女の子がそんな反応するわけないし」というクレームがついた例も聞いたことがあるなど、リアルVS仮想女子問題に発展する場合があるのだ。

また、TRPGは架空の世界で架空のキャラクターを動かす遊びであるが、「リアルカップルがパーティー内でもカップルになってストーリー内でイチャついて困ります」「先生、ヒーラーが女子キャラの回復に貼り付いてたせいで俺のキャラが死にました」「コーヒー牛乳こそ至高」「女子のキャラクターが無理矢理恋愛シナリオに絡まされます」などなど、リアルの人間関係や性別がシナリオ内に持ち込まれやすいという問題も発生することになる。

実際上記のようなトラブルは少なくない。かつてRaFという変な集団を主催しており、TRPGプレイヤー250人ほどの参加者中50人ほどが女性だったため、このようなトラブルは日常的に聞くところであった。恥ずかしい話、自分もそれを発生させてしまったこともある。


ともあれ、このような要因から「おにゃのこにTRPGを流行らせよう」という動きが確かにあった一方で、強烈なミソジニーが持たれて一面もある、ということは明らかにしておくべきだろう。

出会い目的のTPRG参加者

RaF内のTRPGサークルが主催するオープンなコンベンションもしばしば開催していたが、その中には明らかに異性目的で参加していたよねーって困った人たちがいたこともあった。


「えー?○○ちゃん今日来てないのぉ?じゃあ帰るわ」なんて言い出す馬鹿野郎もいれば、セッションにほとんど参加せず寄ってくる男子とのお話にのみ集中する“お姫様”もいた。

「おにゃのこにTwitterを流行らせよう」なんて動きは、Twitterがそもそも話をするツールであるためにその動機自体をどうこう言われるべきではないと思うが、TRPG界隈の場合はゲームをするのが主目的なので、丁重にご退場いただきたいもんである。

出会いを意図していなかったとしてもサークルクラッシュは容易に発生する。天然の粘着湯気女も多い。その上で明らかに出会い目的の臭いがプンプンする「流行らせよう」などといったキャンペーンが行われれば叩かれるのは至極当然であろうって話ですよ。


なお今出てきた「粘着湯気女」という言葉はTRPG界で使われる「サークルクラッシャー」の独自の呼称だ。粘着湯気女はその特徴まで踏み込んで分析されていたり、y_arimの元エントリで語られるように複数の雑誌で語られるなど、TRPG界ではかなり重大な問題として認識されている。1人2人ではできない遊びだけに、避けて通れないのだ。

女性のTRPG参加への障壁

ここまでは男性視点がかなり強いところだが、じゃあその時期にTRPGという存在を知る女性は何を考えてたのか?ってところを1事例として書いておきたい。


15年前の当時、文通をしていた女性からの話の要点をまとめるとこんなものだった。
ロードス島戦記のリプレイを愛読していて、TRPGをすごくやってみたいと思ってる。でも近くに仲間もいないし、TRPGサークルって男性ばかりだし、男性の家に行くのは怖い。コンベンションに興味があるけどやっぱり長いキャンペーンを体験してみたい」


当時のラノベ人気作は、TRPGのリプレイを起源とした作品が多かった。ロードス島戦記ルナル・サーガなどはその代表で、前者はOVAの公開が90年と古く女性の愛好者も多い。このため作品経由でTRPGを知り、関心を持つ人は少なくなかったのだ。
しかし彼女たちがTRPGを始めてみようと思えるほどには、TRPG業界はあまりに女子禁制の雰囲気が強かったと言えるだろう。一方では思惑に反して、一方では思惑通り、女性に広まることのないままであったのだ、あの時代は。(その流れの中で発行された富士見文庫の「女の子だってRPGしたいんだもん!」は、非常に意欲的な取り組みだった、女性から見ても反論が多いと評されはしたが)

インターネットが一般のものとなるちょっと前に「X-MARKET」や「じゃマ〜ル!」「Findout!」など、オタク同士をつなぐ交換や売買、友達・メン募専用の雑誌が相次いで発売されていた時期があったが、それらを注意深く見ると、機会そのものがない女性達を多く発見できたのだ(これらの雑誌もオタクネットワークの失われた方法であって個別に語りたいところであったり)。

本エントリに関する注意

TRPGに関する男女問題」というところに主眼を置いたが、男女混合でもうまく行っているサークルが数多くあったこと、性別の違いを問題とせず素晴らしいキャンペーンを織り上げていった例が多くあることを俺は知っている。女性メインのTRPGサークルを、かつて俺が主催していた“RaF”のサークル群で様々なトラブルが起こりつつも多くの好ましい関係が築かれていたことを知っている。
あと、千葉のVarious Assmbleというサークルが行っていた、女性が参加しやすいコンベンションなどの素晴らしい取り組みも行われていた。
TRPGからすっかり離れてしまった今、最近のTRPG界隈がどうなっているかを残念ながら知らない。おそらく15年前と同じ問題を抱えているだろう。
本エントリで女性嫌悪を肯定する意図を読み取られた方も多いのではないかと思うが、しかし可能であるなら様々な障害を乗り越えて男女楽しくTRPGを盛り上げていけることを望んでやまない。


とか書いていたら午前4時半。やばい体力が。

オタク文化は子供文化から切り離されたんだなぁ


はてなダイアリー

ありむーのサークルレポを読んで、「あぁ、こういう体験ができなかった点だけは、大学に行けなかったことを後悔するなぁ」と思う篠原です。専門卒の低学歴ですがなんとか生きてます。


で、この中ですごく気になった点。

それにしても……さっきから出てくる作品名が『メタルファイター ベイブレード』だの『極上!!めちゃモテ委員長』だの、朝の子供向けアニメばかりだ。そのへん現役生でもどれだけチェックしているか怪しいぞ。

この下り、普通に同感して読み流した後に違和感を感じた。
「朝の子供向けアニメばかりだ」。そう、ここだ。
ちょっと昔までアニオタを自認する者ならキッズ向けアニメも押さえていて当然だったのだ。

世間から「アニオタ=いい年して子供向けアニメを見ているけしからん連中。小中学生の登場人物に入れ込んでるロリペドたち」みたいな扱いを受け、“事実そうであった”ばかりか実際のアニオタ達の多くが世間が思う以上に入れ込んでいる時代というのがあったのだ。


魔女っ子モノと名作劇場がマストだった80年代から考えると、それらを一切無視して大人向けアニメを楽しめる現代というのはなんと豊富な選択肢が用意された時代だろう!と感慨深くもなろうものだよ。

で、余談。このエントリを読んだら山浦章の「オタクの用心棒」を激しく思い出した。オタクネタ好きにはサル漫と並ぶ名作なのでぜひ読め。
アニメ声優日高ノリ子とNHKとVHDとニュース速報は全部この漫画で印象が変わった。

ゲームミュージックの差異化ゲームと優越感ゲームは年季が入ってる


差異化ゲームや優越感ゲームとは無縁だったゲームミュージック - シロクマの屑籠


いやいやいやいや、ゲームミュージックはオタク内では昔っからしっかり差異化ゲームや優越感ゲームの素材として扱われてまして、ゼビウスだのドラクエ2の「lovesong探して」だのは最強!これに注目しないお前らはダメ!みたいに言われてたわけですよ80年代で既に。
んで、DQやFFのメインテーマやゼルダなどの有名曲なんかが子供時代をゲームで過ごした人たちにカジュアルに消費される中、スーパーファミコンの時期にはすっかり1つの文化に成長して、コナミの矩形波倶楽部、セガのS.S.T.BANDタイトーZUNTATAなど、ゲーム会社のライブが成立するようになったわけです。
カプコンなんかもデザインチームのあきまん西村キヌ達が有名になったイメージがありますが、アルフライラというユニットが形成されていたりと、ゲームミュージックのライブ展開は結構盛んに行われていて熱心なファンがついていたのです。


この動きが大きく注目されたのは90年、上記のメーカーユニットが一堂に会するゲームミュージックフェスティバルで、主催する角川のお家騒動が発生するまでの数年、ゲームミュージックファンの盛り上がりは絶頂に達していたのです(お家騒動後も同イベントは続きますが93年の分割開催でテンションがだだ下がり、95年が最後の開催となってしまいました)。


その後もZUNTATAだけはゲームミュージック界の伝説的存在として残り、「電車でGO」では一般にその名が知られるようにもなったり。


というわけで、ゲームミュージックの歴史はけっこういろいろあって、その中では優越感ゲームなんかも存在しましたよ、みたいな話。ZUNTATAがやたらと取り上げられる状況に反発する人も多かったしね。


加えて「オタクの外」という観点で見た場合、サブカルジャンルは自分たちの内面で優越感ゲームを取り入れることで自尊心を保つ傾向が顕著ですし、優越感ゲームの敗者側としてそれらを認識することも多いわけで決してそれらと無縁であるわけではありません。


ちなみに俺的ベストゲームミュージックは「メトロクロス」。オープニングからゲームオーバーまで音楽が一繋がりになってる非常に印象に残る名曲です。

フリーライター時代の20の思い出

会社でライター時代のあれこれを昔語る機会があったのでいくつかの「ライター時代の思い出」をtwitterに連続postした。以下はその転載と、何項目かの追加であります。1998年からライター業を始め、2003年までの5年間活動していたが、振り返ってみるといろいろあるもんだ。なお、これらのエピソードは一切の誇張が入らないよう注意したものであり、全て事実であります。

ライターの思い出:1

専業ライターとしての最初の仕事は某アニメ映画のファンムック制作だった。が、公開2週間前の試写会に行ったら、「完成度50%!」といった惨状。試写会に参加した一同顔面蒼白。喫煙所で一同緊急会議を開きだした。ファンムックの発売はなくなった。そう、ガンドレスだよ。

ライターの思い出:2

98年はネットが「情報収集に最適!」と認識され始めた時期だった。で、当時仕事も少なく日がなネットをしてたら変に情報通扱いされ、某ゴシップ誌編集に「デスク用意するからさ、暇なときはそこでネットしていろいろ情報集めてくれない?」と頼まれた。デスクは用意されたが行かなかった。

ライターの思い出:3

ライターが逃げて空いたページを埋める仕事が依頼されることも多い(というか、それが評判になって仕事が増えた)。大概こんな電話がかかってくる。「資料が集まってる急ぎの仕事あるんだけどさ、お願いできない?〆切?うん、昨日」昨日ってなんだ。

ライターの思い出:4

編集者とライターの関係というのはこのエピソードに集約される。「風俗の潜入取材は編集者が行く。デートクラブの潜入取材はライターがやらされる」んで、デートクラブ潜入取材のせいで、超有名エロ雑誌でツラが全国デビューしてしまう。白黒記事だからいいけど。

ライターの思い出:5

家に段ボール箱が届く。開けてみると女子校生物のAVが42本。直後に電話がかかってきて、「それ、1本あたり200字でレビューよろしく!〆切は明日の夜!」・・・42本のAVを38時間でレビューするってなんだそれ。早送りして乗り切る。ちなみに7回抜いた。

ライターの思い出:6

後日、家にまた段ボール箱が届く。開けてみると熟女物のAVが42本。再び時間との戦いを繰り広げる。ちなみに3本抜いた。

ライターの思い出:7

さらに後日、またまた段ボール箱が届く。開けてみるとスカトロAVが42本。地獄の底までたどりつく。ちなみに1本も抜けなかった。

ライターの思い出:8

「ケイ●ンシャ(残念ながら今はもうない)」と言えば「ウルトラマン怪獣大百科」「仮面ライダー大百科」などの知名度の高い大百科や、「釣り大百科」など実用的な大百科シリーズが有名だが、アダルトな大百科まで作っている事を知り驚愕する。上記は全てケイ●ンシャ大百科の仕事だ。

ライターの思い出:9

コミケの取材をする。プレスパスを付けた人間に対し、コミケ参加者は圧倒的に冷たい。

ライターの思い出:10

Webのゲーム情報サイト(今は亡きeg)で、数年ゲームショーのリアルタイムレポートを書く。プレスパスを付けた人間に対し、ゲーム会社広報は微妙に冷たい。

ライターの思い出:11

新人AV女優のインタビュー連載をまかされるも、当然いいことなんて何一つない。

ライターの思い出:12

ゲームライターとしての最上の思い出はPS2の発表会に立ち会えたことと、SEGAのハード撤退を伝えられたこと(昔ソニー信者だった)。

ライターの思い出:13

一時期流行した携帯電話情報誌に複数誌関わったが、プライベートで小遣い稼ぎしていた待受サイトが待受サイト大賞を受賞しちゃってビビる。その雑誌の編集に、「あれ俺」と言ったら騒動になった。あとなぜか別の携帯雑誌を制作する編プロからおめでとうとメールが来た。

ライターの思い出:14

携帯電話関連の話題を扱うようになって、各キャリアの携帯を保有していたら維持費でギャラの大半が飛んだ。

ライターの思い出:15

携帯電話情報誌の「出会いサイト攻略特集」で「こんなご挨拶メールを書けばモテる!」という例文を書いたら、いくつかの出会いサイトがその文章パクりやがった。これがライター時代を通して最良の思い出。

ライターの思い出:16

携帯電話情報誌の「出会いサイト特集」の中で、「モテモテくんとモテないくん比較」みたいな記事の、「モテないくんの写真モデル」に大抜擢された。エロ雑誌写真デビューに続き、再びコンビニで泣いた。

ライターの思い出:17

多忙で案件を振った後輩ライターが記事ぶん投げてバックレたので、秩父の実家まで追いかけて引っ捕らえ、自宅に監禁した。秩父まで行く時間の方がかかったが後悔はしない。

ライターの思い出:18

伊●●商事の本社会議室にTシャツ短パンサンダルで乗り込む。ライター特権。

ライターの思い出:19

取材のためテレビ●日受付前に集合の予定が、待ち合わせ時間にT●Sの受付前にいた。テレビ業界には大変疎いのだ!

ライターの思い出:20

ライター時代に「お前の生活なんてフリーターだろ!?」などと罵りまくっていた親父が、ライターを辞め就職した後に「ライター経験が活きたんだね」などとコロリと態度を変えやがって死ぬほど揉める。そんなもんだ。