有料サービスが抱える課題 − 続・少額決済について
前回の「少額決済について」をお読みいただきありがとうございます。
説明しきれていなかった部分と、1日明けて様々な反応、言及をいただいたので、追記したいと思います。
関連の超おすすめエントリ
それぞれECサイトとPCゲームの現場からの具体的な数値事例。
どちらも大変素晴らしいデータ・事例が満載なので有料サービスを考える上では必ず目を通しておきたいものです。
つうか、id:kuippaさん、id:godneeさんのような以前からブコメなどを見て「良い事を書くなぁ」と思っていた方からトラックバックいただいたことは望外の喜びであります。
「携帯決済にまとめればいいじゃない」について
ブコメで多く言及された「携帯での決済にまとめていくのが解決法」というご意見ですが、これは考えてみるとちっともよろしくないのです。
godneeさんのエントリでまとめられていますが、実際に携帯で決済が行えるサービスというのは実際に存在しているものの、まともに機能するとは考えられません。
まずもって面倒くさい。
・PCで登録作業を進めてID・PASSを発行。
・携帯決済用のQRコードでの読み取り、またはメールアドレスを入力
・携帯を取り出して読み取った、メールで着信したURLにアクセス
・携帯サイトでID・PASSを入力
・携帯の画面にてサービスの利用料や商品などを購入
・PC画面にもどる
と、これだけの手順を踏まなければなりません。正直手順を書くだけで疲れる。
これだけの手間がかかるのであれば、財布からクレジットカードを取り出した方がよほど便利ですね。
携帯決済が優れているのは、携帯で何かに料金を支払うときに使っているその携帯だけで決済が完了する点である、と言えるでしょう。
(加えて余談ですがQRコードの利用率というのはとんでもなく低く、数値を知っていればPCと携帯の連動などまだまだ遠い話なのだ、と感じられることでしょう)
また携帯電話決済に切り替えたところで手数料が高いことには変わりないという点は変わりません。この点でも携帯決済がエレガントな解決方法にはなりえないという認識は必要でしょう(純粋な携帯サイト自体も携帯の決済方法を持っているから順風満帆である、というわけではありません。あちらはあちらで課金に対して悩ましいところがあります)。
メリットとしては高校〜大学生あたりのユーザーにとっての数少ない決済手段になること、決済システムの開発費用が相当抑えられることが挙げられますが、携帯決済だけに頼るのは不安すぎるので結局他の決済手段を用意するためにも決済システムは必要だったりします。
とりあえず帰宅のため、続きは後ほど。メリー・クリスマス!