フリーライター時代の20の思い出
会社でライター時代のあれこれを昔語る機会があったのでいくつかの「ライター時代の思い出」をtwitterに連続postした。以下はその転載と、何項目かの追加であります。1998年からライター業を始め、2003年までの5年間活動していたが、振り返ってみるといろいろあるもんだ。なお、これらのエピソードは一切の誇張が入らないよう注意したものであり、全て事実であります。
ライターの思い出:1
専業ライターとしての最初の仕事は某アニメ映画のファンムック制作だった。が、公開2週間前の試写会に行ったら、「完成度50%!」といった惨状。試写会に参加した一同顔面蒼白。喫煙所で一同緊急会議を開きだした。ファンムックの発売はなくなった。そう、ガンドレスだよ。
ライターの思い出:2
98年はネットが「情報収集に最適!」と認識され始めた時期だった。で、当時仕事も少なく日がなネットをしてたら変に情報通扱いされ、某ゴシップ誌編集に「デスク用意するからさ、暇なときはそこでネットしていろいろ情報集めてくれない?」と頼まれた。デスクは用意されたが行かなかった。
ライターの思い出:3
ライターが逃げて空いたページを埋める仕事が依頼されることも多い(というか、それが評判になって仕事が増えた)。大概こんな電話がかかってくる。「資料が集まってる急ぎの仕事あるんだけどさ、お願いできない?〆切?うん、昨日」昨日ってなんだ。
ライターの思い出:4
編集者とライターの関係というのはこのエピソードに集約される。「風俗の潜入取材は編集者が行く。デートクラブの潜入取材はライターがやらされる」んで、デートクラブ潜入取材のせいで、超有名エロ雑誌でツラが全国デビューしてしまう。白黒記事だからいいけど。
ライターの思い出:5
家に段ボール箱が届く。開けてみると女子校生物のAVが42本。直後に電話がかかってきて、「それ、1本あたり200字でレビューよろしく!〆切は明日の夜!」・・・42本のAVを38時間でレビューするってなんだそれ。早送りして乗り切る。ちなみに7回抜いた。
ライターの思い出:6
後日、家にまた段ボール箱が届く。開けてみると熟女物のAVが42本。再び時間との戦いを繰り広げる。ちなみに3本抜いた。
ライターの思い出:7
さらに後日、またまた段ボール箱が届く。開けてみるとスカトロAVが42本。地獄の底までたどりつく。ちなみに1本も抜けなかった。
ライターの思い出:8
「ケイ●ンシャ(残念ながら今はもうない)」と言えば「ウルトラマン怪獣大百科」「仮面ライダー大百科」などの知名度の高い大百科や、「釣り大百科」など実用的な大百科シリーズが有名だが、アダルトな大百科まで作っている事を知り驚愕する。上記は全てケイ●ンシャ大百科の仕事だ。
ライターの思い出:10
Webのゲーム情報サイト(今は亡きeg)で、数年ゲームショーのリアルタイムレポートを書く。プレスパスを付けた人間に対し、ゲーム会社広報は微妙に冷たい。
ライターの思い出:11
新人AV女優のインタビュー連載をまかされるも、当然いいことなんて何一つない。
ライターの思い出:12
ゲームライターとしての最上の思い出はPS2の発表会に立ち会えたことと、SEGAのハード撤退を伝えられたこと(昔ソニー信者だった)。
ライターの思い出:13
一時期流行した携帯電話情報誌に複数誌関わったが、プライベートで小遣い稼ぎしていた待受サイトが待受サイト大賞を受賞しちゃってビビる。その雑誌の編集に、「あれ俺」と言ったら騒動になった。あとなぜか別の携帯雑誌を制作する編プロからおめでとうとメールが来た。
ライターの思い出:14
携帯電話関連の話題を扱うようになって、各キャリアの携帯を保有していたら維持費でギャラの大半が飛んだ。
ライターの思い出:15
携帯電話情報誌の「出会いサイト攻略特集」で「こんなご挨拶メールを書けばモテる!」という例文を書いたら、いくつかの出会いサイトがその文章パクりやがった。これがライター時代を通して最良の思い出。
ライターの思い出:16
携帯電話情報誌の「出会いサイト特集」の中で、「モテモテくんとモテないくん比較」みたいな記事の、「モテないくんの写真モデル」に大抜擢された。エロ雑誌写真デビューに続き、再びコンビニで泣いた。
ライターの思い出:17
多忙で案件を振った後輩ライターが記事ぶん投げてバックレたので、秩父の実家まで追いかけて引っ捕らえ、自宅に監禁した。秩父まで行く時間の方がかかったが後悔はしない。
ライターの思い出:18
伊●●商事の本社会議室にTシャツ短パンサンダルで乗り込む。ライター特権。
ライターの思い出:19
取材のためテレビ●日受付前に集合の予定が、待ち合わせ時間にT●Sの受付前にいた。テレビ業界には大変疎いのだ!
ライターの思い出:20
ライター時代に「お前の生活なんてフリーターだろ!?」などと罵りまくっていた親父が、ライターを辞め就職した後に「ライター経験が活きたんだね」などとコロリと態度を変えやがって死ぬほど揉める。そんなもんだ。